難しい説明はダメ


先日、売薬の過剰摂取やリストカットを診ている精神科医のユーチューブを見ていて、彼女たちは社会からのストレスに耐えられず、やすらぎを求めて薬に逃れると言っていたがこれはダメだなと感じました。
今まで心の問題の専門家は思いつくまま病気の原因を列挙する姿が目だった。それでは解決しないのは皆さん感じる通りです。

たまたまギャンブル中毒を扱う精神科医の言葉にも出会ったのですが、彼の説明は単純明快であった。
ギャンブル中毒では気持ちがお金だけに収束していて、この賭けに勝てば負けたお金を取り戻せるとだけ考え、それ以外には考えられなくなっている状態と説明していた。ギャンブル問題を経済、家庭、人間関係にすり替えないのがすっきりしている。

神経症も同じで、神経症の不安の発生原因を心理的背景に求めない方がよい。
私の異性恐怖は、最初、若い女性に話しかけなければならないという不安から始まった。確かに年頃の男が女性へ話しかけられないのでは結婚も難しい。でも不安を感じる事と神経症に発展するかは別次元の問題で、そこをごっちゃにした状態では解決にならない。

神経症の場合は単なる警告ではなく、赤信号であって警告音まで出る面倒な存在だ。もはや人生を導くシグナルではなく行く手を塞ぐ壁になっている。一刻も早く信号を修理しないとならないが、今までこれを言う専門家はいなかった。

神経症は努力とか常識で解決する問題ではないのです。脳の異常動作であり、恐らく遺伝子が関係していると考えますが、まだ科学はそれを同定していない。

ではどうしたら良いか。
患者自身が立ち上がるしかない。患者自身は何十年も苦しんでいるから本質を見ています。しかしあまりにも強い強迫観念で混乱していて、どうしてよいか分からないだけです。私はたまたま本屋の立ち読みで神経症の本質を掴めたのは幸運であった。

神経症の本質とは治療と言う強迫行為を生涯続ける病気と閃いたのです。
一旦神経症になるとどうしたら治るか当然の如く毎日考える。それが10年続こうが一生続こうがお構いなしです。でも30年間毎日考え続けて人生の袋小路に入っていた私は、本を読んだ瞬間にこの悪い癖(治すと言う強迫行為)を止めない限り治らないと直観し、もう止めると決意した。

でも神経症の悲しさで、いくら頭で悪いと理解しても暴走する脳は行為を止めない。そこでもう一歩突っ込んで、雑用をしたら暴走脳を止められるのではと考え、実行したのが成功の第二弾であった。その後、体を動かす事、筋肉を使う事が非常に有効なのが私の経験で実証されました。

体を動かせと言うと皆、体のストレッチとか公園の散歩とか言いますが、それでは神経症は治らない。神経症を治す上で最も大事なのは生活に伴う動作で次のようです。
  • 買い物
  • 掃除
  • 洗濯、物干し
  • 食事の用意片付け
  • 風呂の用意
  • 布団を敷く
  • その他生活のあらゆる動作
基本動作を毎日続けると、次第に動きが楽になり、動く自分が不自然ではなくなります。その頃には敢えて雑用を唱えなくても動いていて、自分に変化が生じているのに気が付くでしょう。
既に貴方は健康世界の住人で、人に質問をしなくてもどう生きればよいか分かるはずです。



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