外向性と内向性の真の違い

 
「個性と社会心理」誌の9月号のよると外向性の人は人と交わって幸せと一般に考えられているが実際は内向性の人より人と過ごす時間は決して長い事は無いと論じています。
「この結果は外向性の人が幸せであると説明するには何か他の要因があると考えないとならない」とイリノイ大学の心理学助教授でありこの研究と著者であるりチャード・ルーカス氏は言う。外向性の人はより人との交わり(温かみ、愛情ある感情的結びつき)に調和するのに対して内向性の人はこれらに対してより中立的であると氏は主張する。

研究者は39の国から来る6、000人の学生に外向性と社交性のレベルを調べる為に質問項目を用意して調べた。期待通りに外向性の学生は友達と過ごしたりする社交的活動により興味を示した。しかし他の回答は研究者を驚かせた。

「貴方は研究課題に取り組む時1人の方が良いですが、それともグループでやりたいですか」と外向性の学生に聞いたところ回答は内向性の人と同じで1人でやりたいであった。「貴方は1人で過ごさなければならない時自分1人でいるのを楽しんでいますか」との質問に外向性の人は内向性と同じく1人でいるのを楽しんでいるであった。

「外向性の人が人と時間を過ごすのが単に楽しいというので無く、何か別のファクターがありそうです。例えば喜びというような楽しい感情が彼等にあるのでしょう」とルーカス氏は言う。研究ではルーカス氏はそれを報酬反応性と呼ぶ。即ち人との交わりにより強く反応する感覚である。結果的に内向性の人より社交を好む。この幸せ感覚が更に外向性の人を社交の場に向わせる。

内向性の人に見られるちょっとした不幸感は悲しみとか鬱状態ではなく単に外側世界に対する比較的冷めた感覚傾向に過ぎないと氏は言う。

内向性の人は外向きに活動するのを要求される社会では誤解される傾向があるとインディアナ大学の心理学教授であるバーナード・カルズッチ氏は言う。「内向性の人は必ずしも社交技術が下手で1人でいたいと言うので無く、単により控えめに静かにしていたいだけである」と氏は言う。「問題は外交であるか内向であるかではなくて、社交的な場で選択する余地があるかないかだ。もし貴方が内向的で静かな場所が好きなら騒音と刺激に満ちている場所より静かな場所のほうが余ほど幸せであると言う事です」と氏は続ける。

カルズッチ氏は「内向は恥ずかしがりとは違う。内向の人は1人でいるのを好むに対して恥ずかしがりは人と一緒にいたい。しかしグループに入れるかどうかを心配する人です」と指摘する。


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