頂上が見えて来たこと

もう、神経症が治り始めてから22年経つから、そろそろ、おどおどしたもの言いは止めても良いころだと思う。
神経症が治り始めた48歳の頃は、一体これが治りなのか、治りの境地とはどうなのか、全て未知の世界で、自分でも自信がなかった。しかし、今は健康生活を開始してから22年が経ち、年を追うごとに安定感も増している。これ以上欲を言う必要がないほどになって来たから、上から物を見た意見を言っても良いころだと思う。

先ず最初に、鈴木知準は神経症が解決してない、神経症の患者であったことを言わなければならない。
彼をどう判定して良いかは、神経症が治り始めてから5年位までは迷っていたが、最近ははっきり彼は全く治っていなかった断定できる。大体、神経症が治っているなら、森田を指導者として尊敬するのがおかしい。神経症が治ると森田はインチキと簡単に見破れるから、森田療法の看板を掛けて患者を指導することは絶対にない。
彼は患者にフッとやれ、スッとやれ、粘ってやれ、工夫をしろ、気配りをしろ、嫌な事に敢て飛び込んで行けと細かに指導していたが、その全てが間違いであった。

健康世界では誰もこんな掛け声をかけて動いていない。動くのに何の不自由もないから掛け声が必要ないのだ。工夫気配りを鈴木に教えられるのもおかしい。普通、人は自然に工夫気配りが出来るようになっている。それが出来なくなったのは強迫観念と言う神経症脳が産出する雑音のためであり、この雑音が止むと自然に人は工夫気配りが出来るようになる。工夫気配りは森田が教える種類の物でなく、人間に本来備わったもので、進化の過程で獲得したものだ。

また、後先を考えないで嫌な事に飛び込んで行ったら大失敗をするかも知れない。嫌だ、やりたくないは我々の大事な感情で、この感情があるお蔭で、短時間に危険を避けることが出来る。
感情と言うのは動物に備わったナビゲーターで、普通この感情を頼りに判断に時間を消費することなしに安全に生活が出来る。このナビゲーターと言う安全装置を取っ払って嫌なものに飛び込んで行ったら大けがをするかも知れないし、人間関係が崩壊するかも知れない。

森田療法で一番有名な鈴木でもこのありさまであったから、他の森田療法の名前を冠して指導していた所も似たり寄ったりで、人々に飽きられ、幻滅され、体をなさなくなり皆過去30年の内に消えて行った。森田の消滅に拍車をかけたのはもちろんインターネットであった。インターネットがない内は人はホットな情報が入手できない。出版された本は著者と出版社の共同作業で、彼らが有利に幾らでも活字を印刷できる。出版出来る限りいくらでも嘘が通用するのだ。しかしここにインターネットを通じて大衆が参加し、大衆が監視し始めた。草の根で情報を集め、アメリカから最新の情報を翻訳してと努力が始まると胡散臭い療法、権威はひとたまりもなく消えて行った。

認知行動療法
認知行動療法に何も新しいものはない。誰でも考つく物を並べ立てて療法をあつらえたもので、精神医学のゴミとして処理すべきで、コメントするのもバカらしい。その他、精神分析等、怪しい療法が過去に沢山あったが、インターネットの開始とともに全て消えてしまった。諸々の怪しい療法が過去に存在が許されたのも、やはり情報を得る手段が出版に限られていたためだろう。今は簡単にアメリカの有力ホームページに行き、広範な情報にアクセス出来るから嘘が簡単にバレテしまう時代になった。

プロザック
SSRIとして今から30年ほど前に市場に出て来た新しい抗鬱剤であるが、出た当時から私は怪しいと思っていた。セロトニンを増やして不安を和らげる薬は既に、50年も前からあって、ただ副作用が強く使用に耐えなかった。その副作用を取り去るだけで、鬱が治るは跳躍であり、最近ではプロザックは薬のバブルであったとして、強く批判されている。

神経症が治る事とは
神経症が治ると掛け声が消える。健康世界で誰が掛け声をかけながら動いているだろうか。頭の中は静かに冴えわたり、考えているわけではないが、手足が動き、雑務を処理している。何時も何かをしているが健康世界で生活する人の感覚でしょう。

強迫観念が消えていること
うるさい強迫観念がないから何事の処理も速い。私が学生の頃は勉強中に強迫観念が襲ってきて、それを消す努力でいっぱいであったから、勉強に集中できなかった。今は妨害するものがないから、勉強が楽しい。1時間半ほど難しい学習をすると、気持ちの良い疲労が襲ってくるだけだ。

努力、将来を案じる
神経症者の文を読むと、努力の言葉が各所で躍っているが、これはおかしい。健康世界ではあまり努力を言わないし、言わなくても努力をしている。将来を案じるもおかしい。毎日流れるように何かを処理していれば、案じるものがない。最善を尽くして天命を待つが健康な人の心境です。

神経症者との対話の拒否
私は神経症関連のホームページや、2チャンネルを全く読まない。そんなの読んでも、面白くもないし、何も得るものがない。それより健康世界で精いっぱい努力をして収入を得て人生を楽しみたい。

私は今フィリピンを相手に5年間毎日英語を話していて、ほぼ英語がペラペラになった。先般飛行機のフライトが突然キャンセルになった時も電話のやり取りで、次のフライトの予約に成功した。このような芸当はかなり英語の訓練を積まないとできない。

もう一つ最近開始しているのは、有機化学の学習だ。大学の教科書を買って来て再度学生になったつもりでやっている。幸い50年前の記憶がよみがえりそれを頼りに、何とか読み進めることが出来る。改めて、自分の大学生時代は授業が上の空であったことを実感して恥じ入っている。

神経症は私の人生に膨大な無駄を残してしまった。



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