神経症の治しが不可能な環境とは


神経症の治しが不可能な環境とは、どんな環境であろうか。
私で言えば、職場で営業部に自分が配属された時とか、異性に囲まれた場合です。

神経症脳では、このような極めてストレスの強い環境では思考の暴走が始まる。一度思考の暴走が始まると、どのような努力をしても脳の制御は最早出来ない。大体努力する事がより思考の暴走を促し、暴走した脳はさらに努力を要求してくると言う悪循環が始まる。

アル中患者の暴飲が止まらない状況に似てないだろうか。
アル中患者は一度痛飲が始まると、トコトンまで行ってしまい途中で止める事が出来ないと言われている。状況は同じで、脳の暴走が始まった神経症者には、どんな高尚な忠告をしても無理で、彼らは一直線に狂いの世界を突っ走る。

この暴走をどうしたら、くい止める事が出来るであろうか。

回答は意外と簡単で、自分に無理を言わない事なのです。
可能であるなら、三十六計逃げるに如かずだ。大体、神経症脳が興奮した原因は、健康な人では感じない猛烈な不安です。この猛烈な不安さえなければ神経症にならなかった。

健康な脳ではブレーカーと言う安全スイッチがあるから、異常電流、即ち異常なレベルの不安が発生した時でも脳の思考の安全を保つが、神経症脳ではそれがない。これでは幾ら彼らに我慢しろと言われても我慢できない。

この問題を解決には、今直ぐ自分を不安対象から隔離して不安を和らげるのが第一なのです。
今流行りのロックダウンに似ていますが、非常事態だからしょうがない。私だったら人との折衝を出来るだけ避け、女性を見たら逃げだす。どんなに雑用を勧める斎藤でも、雑用だけでは神経症を脱出する事は出来なかっただろう。

付け加えるが、私が選択したトラック運転手と言う職業も、対人恐怖のストレス源からの自分の隔離で有効に働いたかもしれない。通常のオフィス通いではとても無理であっただろう。

自分を恐怖から遠ざける事が出来れば、後は自然に任すのみ。雑用と言わなくても自然と立ち上がって何かをしている状態に変化しているはずだ。これを脳の可塑性、あるいは脳の免疫システムと呼んだらいいと思う。神経症脳にも通常に戻る可能性があったのです。大事なのは、あまり自分に命令をしてはならないことだ。

何故なら、神経症発症の原点に自分に対する強い強制があったからです。自分に対する強い強制が意識の分裂につながり、意識の分裂が更に強い不安を呼び込んでいたのです。

後は余り無理を言わないで、身の回りの整理を開始する。



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