人間の脳は依存症を起こしやすい


心の専門家が言うには、人口の半分くらいは何らかの依存症であると言う。即ち、精神病で最も罹患率が高いのは依存症と言うことになります。町を歩くと人々の70%くらいは歩きながらスマホを見ていますが、これも依存症であろうし、アルコール、ギャンブル、ニコチン、ポルノ、コンピューターゲーム、食事、女性関係と依存症になる原因ならいくらでもある。

神経症もその一つで、完治根治の実現を目指して24時間格闘している。この心の癖を神経症者なら誰でも経験しますが、今まで問題視する専門家は現れなかった。
完治根治を求めて何が悪いと誰でも考えますが、それも度が過ぎると精神病の領域に入るのです。ギャンブルも週末の競馬を予算の範囲内で楽しんでいる分には問題ないが、子供の教育費を使ってしまう、給料を妻に渡さない、家を売るとなったらもう病気です。

神経症では完治根治を毎日朝から晩まで考え、数か月、数年そして多くが一生続く。この様に脳とは危ない構造に出来ていると先ず理解するのが肝心です。しかも神経症者はその行為が正しいと信じて疑わない。

正しい生き方とは何であろうか。生きて行くための必要で障害にならない動きをすることですが、神経症者ではその前提が崩れている。正しい生き方でないから彼らの生活は崩壊しいるのに神経症者は自分が正しいと言う。故に私は神経症をギャンブル中毒と同じだと言います。

神経症からの脱出は困難を極め、最早、反省とか意思による克服の範疇でなくなっている。そこで第二の脳である筋肉に登場してもらわないとならないのですが、これについては既に別のページで説明しているので省きます。

付け加えたいのは、神経症者にとって筋肉を動かすのは簡単ではない事です。理由は、魔王のように立ちはだかる強迫観念が動くのを全力で阻止するからです。

私が以前トラック運転手をしている頃、その苦しみを何度か味わった。仕事柄動かなければならないのに、強迫観念は動きに疑問をはさみ停止を要求する。私は強迫観念と仕事の挟撃にあい、まさにゾンビ状態で働いたのを覚えている。

神経症を治すとは、このゾンビ状態を何とかくぐり抜けて健康世界に到達することなのです。健康な人には想像もできないでしょうが、神経症に生まれてくると日常茶飯事で、そこを何とか突破して、リズムよく動く日常に戻らなければ神経症は治らない。



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