これで治るはこれで神経症は一生


神経症者とは、毎日新しい神経症治療法を発見しては、これでようやく神経症も治ると安堵する人たちなのです。今まで何十年も同じやり方をして来て失敗しているのに、今日もまた同じ間違いをする。

普通だったらあほらしいと感じる単純間違いをする原因は何なのであろうか。原因は脳深部から聞こえてくる強迫観念にあるのです。強迫観念は異常信号であるからその影響は甚大で、どんな間違いも気が付かない。ほとんどの神経症者はこれで一生をフイにしてしまう。

健康体では決してそんな現象は起きない。もし普通の人にも起きていたら日本社会は崩壊してしまうし、人類の繁栄はあり得ないだろう。生きるということは単純で、誰でもすぐ出来るし学習もする必要がないのです。またそのように動物は進化して来た。

森田療法を信奉している人は森田の言葉を学習すると言う。生きると言う動作を人から習うなんて、そんな事でこの先どうやって生きて行くのであろうか。
彼らは50年も前に死んでしまった人たちを、今生きているかのように語り合う時がある。その人たちは森田療法を受けた人たちで治った例として評価したい人たちであるが、こんな昔話をするのは尋常ではない。あまりに強い強迫観念で幻覚状態に陥っているのではないかと推測したくなる。

神経症の中には体臭恐怖と言うものもある。この症状に悩む人たちは自分の体から異臭が出ていると感じて気になってしょうがない。その苦しみがあまりにも強いので、手術までして体臭を消そうと試みるが、匂いは取れるはずもなく、怪しい美容外科にお金だけ持っていかれる。怒った神経症者は医院を法的に訴えると息巻いていた。何とバカなのかと思うが本人はいたって真剣である。

5チャンネルに行くと肛門臭を討議するスレッドがある。どこどこの大学教授が肛門臭の原因をこう説明していたと論文を引っ張って来て貼り付けていた。バカも休み休み言えと言いたくなるが彼らは真剣だ。何故こんな事態に神経症者はなってしまうのであろうか。
原因は強迫観念にあると思う。強迫観念とは健康脳にはない脳の異常信号で、異常信号ゆえに神経症者は抗することが出来ない。

先日アメリカのジャーナリストであり摂食障害に悩んでいる人が、認知行動療法を受けたその後を説明していた。
『15分から20分耐えれば膨満感とか心のパニックは過ぎ去るとセラピストは言うが、彼女自身は吐いたことあるのだろうか。吐いた後の、あの爽快さを経験したことあるだろうか。頭がすっきりするまで絶食したことあるだろうか』と彼女は表現していたが、妙に神経症者の苦しみに似ていて心の問題の本質を見た感がある。

神経症者でも同じような感覚を経験する。そんな時に我慢していれば間もなく強迫観念は消えると言われても我慢していられるわけがない。強迫観念が作り出す感覚は想像を絶していて、100%負けて強迫観念の軍門に下るのです。軍門に下った結果どうなるかと言うと、人生死ぬまで神経症で苦しむことになる。

でもここは神経症を治すホームページであるから何としても治さないとならない。それには厳しい現実をまずしっかり受け止めることが第一です。神経症とは単なる思い違いで発症する心の病気ではなくて、恐らく遺伝子が関与する脳の構造から引き起こされる心の病気で、その治療は簡単ではない。

ではどうしたら良いか。
自分を全否定するのです。こうしたら苦しみが解決すると閃いたら、それが神経症の狂いと気が付くのです。ああ、これで神経症の苦しみからやっと解放されると偽の解放感に浸ったら、それが自分を間もなく錯乱状態に追い込むと否定するのです。神経症脳の活動を完全封殺するわけですが、そんな事して大丈夫かと心配になるかも知れない。でもそれが健康体の生き方であるから心配ない。

神経症と健康体の唯一の違いは、健康体では努力をする必要がないのに対して、神経症ではかなりの努力を必要とする。何故なら強迫観念の引き付けがあまりにも強くて負けてしまうからです。でも抵抗することなく強迫観念との対話に熱中すると、精神病院へ直行という事になります。



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