神経症がスマホ依存症に似ている

先日スマホ依存症を扱っているユーチューブを見ていて、その症状が余りに神経症に似ているので驚いている。

私、個人的にスマホは脳に重大な影響を与えていると見ているのですが、このユーチューブを見て確信に変化した。精神科医が作っているからかなり症例を見ているのだろう。

スマホを一日3時間、5時間、甚だしくは夜中の3時まで毎日見まくると、実際に前頭葉が変化して注意が散漫になり、記憶力が落ち、感情が不安定になり、不眠、鬱、認知症に似た症状が出始めると言う。困って家族がスマホを本人から取り上げると、怒りが爆発する。この怒りの爆発は神経症に似てないだろうか。

私にも無為療法を見ている人たちからEメールを受け取ることがある。最近私はそれには返信していない。何故なら返信しても楽しい思いをしたことがないからです。彼らは最初は親愛を装うが、直ぐかなぐり捨てて二回目のEメールでは怒りを爆発させる。

私は長年この現象が理解できなかったがスマホ依存症ユーチューブを見てハタっと閃いた。神経症者の怒りは、スマホ依存症の人からスマホを取り上げた時に一致すると。

無為療法も神経症者から療法を取り上げる。そして強迫観念との対話を強制的に停止させる。これに神経症者は耐えられない。彼等は毎日7時間以上どうしたら治るか、奇跡の療法はないかと考えまくっているからです。

神経症者自身も、こんな事でこの先問題が解決するとは思わないだろう。しかし、止めようにも止められない。頭が自動的にそう考えるように固まってしまっているのです。アル中の人が酒を飲みながらアル中を治せないように、神経症者も強迫観念と対話をしながら神経症治癒はあり得ない。

神経症とスマホ依存症がわずかに違うのは、スマホ依存症ではスマホと言う器具が介在しているのに対して、神経症では対象器具がない。不安とか強迫観念とか漠としたもので、ここが難しい。

無為療法ではその抽象的対象を雑用と言う形で具体化しているのです。強迫観念との対話を雑用することにより遮断しているわけで、雑用とは動きで、動きは筋肉を動かす事であり、筋肉が第二の脳の役割をして強迫観念を遮断している。

脳と言う組織は一旦暴走するとそれを停止させるのは大変難しい。神経症も同様で、今まで成功した例を見たことがない。無為療法がユニークなのは第二の脳にこれを任せた事です。実際雑用をすると、スマホの電源を切った状態が起きて、脳は強迫観念との対話を停止するのです。

スマホ依存症と神経症で共通するのは鬱です。原因としては脳が異常に空転しているため疲弊してしまうからでしょう。神経症脳の空転もスマホを一日7時間以上見続けているに等しく、脳はその空転に耐えられなくなっているのです。

よく、不安症の人は真面目で仕事も勉強もよくやっていると言う記事を見かけますが、事実は違うと思う。明らかに彼らの脳では判断力が落ち、記憶力が低下し、注意が散漫になり、慢性の鬱状態になっている。

われわれはこんな記事で喜んでいる場合ではなく、直ちに雑用を開始して脳の正常機能を回復させないとならない。



ホームページへ