1. 疑義が生じた心理学実験
   2008年に発表された心理学論文の、100本の内の60本が、再現テストに不合格になった。
2. 知能指数と賢さは比例するか
   知能指数と人生の成功は、必ずしも比例しないという報告
3. 薬バブル
   最近プロザックに対する深刻な反省が湧き起こっている。救世主ではなくて薬バブルでなかったのかと。
4. 脳科学の行き詰まり
   インターネット始まって以来、脳科学への期待が一気に高まったが、今改めて脳の難しさを専門家も実感している。
5. ショックで心臓麻痺はあり得るか
   調査で動物を捕獲すると死んでしまうことがある。同じことが人間にも起き得る。
6. ぼんやりの効用
   危険な任務の遂行には集中が必要であるが、インスピレーションを得るにはぼんやりが大事と言う。
7. RNA元年
   ジャンクと呼ばれる意味不明遺伝子が実は細胞の分化を決定する重要な役割をしていた。
8. 麻酔と無意識
   全身麻酔中に起きる覚醒をどうして予防するか。脳内のコミュニケーションを測定する新しい方法。
9. 科学の信用が揺らぐとき
   競争がはげしく、データーのねつ造が起きやすい。ピア・レビューを見直す時が来た。
10. 睡眠の真の役割
    睡眠の最中に脳細胞が収縮し、その間隙を利用して脳脊髄液が循環して老廃物を洗い流している。
11. 新薬開発の先細り
    プロザックが華々しく登場して以来25年経つが、最近新薬が聞かれなくなった。その理由を探る。
12. ノスタルジア
    ノスタルジアは生きる勇気を与え、人生の連続性を確認でき、体を温める。
13. 喫茶店と創造力
    喫茶店の快い音、雰囲気が創造力を高める。
14. 脳活動地図作成
    オバマ大統領は21世紀の大きな挑戦とされている、90億円の予算からなる”革新技術による脳研究プロジェクト”を発表した。
15. 精神病は互いに似ている
    鬱病、躁鬱病、統合失調症、自閉症には互いに共通する遺伝子素地があり似ていると言う話。
16. 種の起源？
    lincRNA遺伝子の変異で生じた個体が自然淘汰で生き残り、進化をもたらすと言う新しい考え
17. 使い道があったジャンクDNA
    ジャンクDNAと呼ばれる部分は、遺伝子をコントロールする重要な部分で、この部分に起きる変異が数百の病気の原因になる。
18. ごみ屋敷患者の脳
    前帯状皮質と島皮質が活発に作動していた。野暮だとか異常収集癖というのではなく処分が出来なくなっている。
19. グラクソ・スミス・クライン社の悪行
    抗鬱剤を未成年に処方させたこと、糖尿病薬の心臓副作用を報告しなかったこと等、金もうけに目がくらんだ商売を糾弾している。
20. 楽観主義で仕事を探そう
    海兵隊のパイロットからジャズドラマーを経て映画の脚本家になった人の話
21. 鬱の新しい理論
    抗鬱剤とセロトニン理論は信用を失ったが実はプロザックは海馬で神経細胞を再生していた。
22. 記憶のメカニズムを求めて
    エリック・カンデルが長期、短期の記憶のメカニズムを水生のカタツムリから解き明かしている。
23. 神経細胞対自由意志
    我々は己の意思で行動しているようで、実はそうではない。果たして脳スキャンがすべてであろうか。
24. ストレスは脳を収縮させる
    ストレスによる心の病の発症は従来心理的に説明されてきたが、実は脳に収縮が生じているのが分かった。
25. 一瞬の記憶喪失
    思考のつながりに不連続が起きたり何かに気を取られると瞬間的記憶喪失が起きる。
26. 何故自己嫌悪が起きるか
    愛と憎しみを感じる脳が動作不良になっているため
27. 楽観主義もほどほどに
    楽観にも悲観にもそれぞれに良い面と悪い面がある。
28. デブリーフィングの有効性
    世界貿易センター攻撃後の調査から、デブリーフィングは有効でないのが分かった。
29. 自閉症とSSRIの関連
    妊娠中にSSRIを飲むと自閉症の子供が生まれる確率が高くなる。
30. 独裁者の心理
    ストレスレベルの低下により、自己規制の中枢の機能が失われる。
31. ミラー細胞と幻肢痛の治療
    無くなった手足が痛む。鏡を見ながら錯覚を利用して幻の痛みを除去する。
32. 自意識の形成
    犬、猫にも人間同様自意識がある。
33. 両親の遺伝子の綱引き
    両親の遺伝子が平等に我々に影響しているのではない。
34. 長く続かない麻薬の効果
    陶酔感は最初の内だけ。依存だけが残る。
35. 無意識の行動への影響
    気がついていないが我々は環境と無意識で行動を決定している。
36. ヒトゲノム読み取り10年後の成果
    ヒトゲノム読み取りから10年経つが未だ医学応用には程遠い
37. DNAは運命ではない
    エピジェネティックスが数世代に渡って遺伝形質を変化させる。
38. 手術による治療の是非
    現代版ロボトミーの効果は
39. 不安する脳（気質と変化）
    赤子の時に強い不安を感じるタイプは成長して神経症を発症する可能性がある。
40. 悪循環を発生するのは脳自身
    我々がストレスを受けると繰り返し行動に走りやすい。
41. 何処から狂いとするか
    ”精神疾患の分類と診断の手引第5版”の策定と困難
42. 自殺衝動
    自殺予防壁が効果がある。
43. 僧侶の戦い
    仏教は心の科学とダライラマは説く
44. 統合失調症に新薬の可能性
    グルタミン酸エステル薬が統合失調症の認識障害を治す
45. 恋愛の科学
    人を狂わすロマンス。これは誰にも起きるのが読むと分かる
46. 人間のモラルについて
    何故大量殺人が起きるか脳から説き起こしている
47. 臨死体験を科学する
    REM催眠侵入が原因とする考えが登場
48. 強迫行為
    強迫行為の最新の脳科学
49. 次を決める潜在意識
    我々は意外と潜在意識に支配されている
50. 何故アル中になるか
    アル中原因と治療の最新報告

1. 統合失調症の発症原因に迫る
   遺伝子変異は親からもらったものではなく、自然発生したもの
2. 最近の鬱病、躁鬱病の研究
3. 経験による遺伝子の変化
   DNAの文字ではなく、化学的変化が起きる
4. 鬱病発症と遺伝子相互間の関係
   遺伝子には鬱病を促進する遺伝子と抑制する遺伝子がある
5. SSRIに代わる薬
   セロトニンのレベルを上げるのでなくある種の酵素を抑制する
6. 即効性の躁状態治療薬の研究
   アミノ酸S845をあるタンパク質で攻撃する
   
7. 母方の遺伝子変異と自閉症
   ある変異体を母からもらうと自閉症になりやすい
8. 楽観と悲観は隣り合わせ
   吻側前帯状回が楽観的状態にも鬱状態にも関連している。
   
9. ADHDは脳の成長の遅れ
   注意欠陥多動性障害の脳では
   前頭前野皮質の成熟に遅れが目立つ
10. 統合失調症は脳の発達障害
    GAD1遺伝子の障害によるガンマーアミノ酪酸不足
11. ストレスに耐える個人差
    BDNF蛋白を押さえるとストレスに強くなる
12. 遺伝子操作でネズミに抜毛症
    グルタミン酸エステル系の傷害で強迫行為は起きる
13. 統合失調症、躁鬱病を起すマイクロRNA
    いよいよ蛋白質をコードしていない遺伝子に研究が及んだ
14. 不安の病理　最新報告
    セロトニン受容体1Aがないと曖昧な不安に適切対処できない
15. 躁鬱病遺伝子
    躁鬱病に関連する遺伝子を網羅して調査
16. 神経症者の脳の解剖学的違い
    神経症者では小さな３つの領域で灰色物質がそうでない人に比べて多かった
17. 統合失調症と白質の変化
    2つの遺伝子の変異が白質を変化させ症状を起している
18. 光で神経細胞をオン、オフ
    脳科学を進める新しい技法の可能性
19. 記憶の移しかえ　
    深睡眠時に海馬から新皮質に移しかえられる。
    
20. 連鎖球菌と強迫行為　
    小児性強迫行為は連鎖球菌の感染による症状
21. 強迫行為と搬送体遺伝子
    強迫行為遺伝子の捜索はかなり狭まっている
22. 注意欠陥多動性障害
    脳前部皮質が薄くなっていた
23. 手術による神経症治療
    副作用が強い事が判明
24. 強迫行為遺伝子
    人間ゲノムからその位置が特定された
25. 脳細胞に刻まれた傷
    鬱状態を治す難しさ
26. 予期せぬ神経症遺伝子
    酸化ストレス代謝も不安発生に絡んでいる